台湾の大学に留学したい?ちょっと待って!!ブラックな学校は避けよう!


みなさん、こんにちは。

暑い日が続きますね。本当に嫌になりますね。

昨日、台湾のニュースを読んでいて興味深い記事を見つけました。そのニュースのタイトルは、「2017學店經營大學排行」というものでした。この「學店」というのは、所謂、教育を商品化し、利益至上主義に走るような大学のことを指します。日本風にいうと、学生にとっての「ブラック大学」といったところでしょうか。

で、話を戻しますが、この「2017學店經營大學排行」というのは、早い話が「2017年ブラック経営大学ランキング」ということになります。

このランキングは、反教育商品化連盟という組織が大学博覧会の開催時期に発表したものです。今回、台湾の多くのマスコミがこの「2017學店經營大學排行」を大きく取り上げました。

では、まず反教育商品化連盟と大学博覧会って何なのかについて説明します。

反教育商品化連盟:

台湾の大学生が創立した組織。主な目的は、学生の高等教育を学ぶ権利を守るため、教育を商品化し利益至上主義に走る大学に抗議することにあります。

参加メンバーには、大學學生權利調查評鑑小組、台大學生會、師大人文學社、長庚庚云、亞大不學無術丈量室、東海人間工作坊、東吳大研社、台大研究生協會、陽明有意思、成大原交社、政大種子社、台大大新社、清大基進筆記、中正牧夫們、成大零貳社、行南、高大蚵仔寮集思社、輔大黑水溝社、台大勞工社、北大翻牆社、北藝大學藝術.不便宜工作小組、東海台研社、中興黑森林、靜宜尋根樹、屏教落山風、中山放狗社、屏教民主自由、中台東突覺社、東吳社工系學會、師大學生會、台大工會、清大研聯會、東海學生會などがあります。

大学博覧会:

台湾全国から大学が集まる、学生向けの大学展示会。例年、年2回(春・夏)に開催され、今年は7月22日と23日の2日間にわたって台北と高雄で開催されました。

さて、今回の「2017學店經營大學排行(2017年ブラック経営大学ランキング)」ですが、台湾全土の国立、公立、私立大学を対象に合計75校を調査したものです。主な評価基準は、「学生宿舎の不足状況」、「開講授業の削減数」、「非常勤講師の削減数」、「学費の高騰化」、「学生と教師の比率」などの指標により評価されています。

では、主な指標に基づく大学のランキングについてみてみましょう。

総合評価によるブラック経営大学ランキングワースト10校

(出所:反教育商品化聯盟のfacebookサイトより抜粋)

注意:今回の学校調査には、科技大学系列は対象外となっている。

上の図は、総合評価によるブラック経営大学ランキングワースト10校を国立、私立別に示したものです。

国立大学では、ワースト1位に金門大学、2位に中興大学、3位に宜蘭大学がランクインしています。また、政治大学、成功大学、交通大学などのトップ校もランクインしているのには驚きました。個人的には、ぼくが進学予定の成功大学の項目に宿舎不足とあるのですが、ぼくはすでに宿舎の部屋を確保しています。なので、本当のところ宿舎が不足しているのかどうか実感が持てません。

さて、私立大学をみると、ワースト1位に世新大学、2位に淡江大学、3位に静宜大学がランクインしています。注目すべきは、やはりワースト1位の世新大学でしょう。世新大学は、5つの指標に全てランクインしています。本大学生のインタビューによると、1学期あたりの学費が6万元(約22万円 NT$1=JPY3.6)、学生にとってはすでに高額な学費であるにもかかわらず、大学側は政府に更なる値上げを申請しているらしいです。

学生宿舎不足によるランキングワースト10校

(出所:反教育商品化聯盟のfacebookサイトより抜粋)

注意:今回の学校調査には、科技大学系列は対象外となっている。

上の図は、学生宿舎不足によるランキングワースト10校を国立、私立別に示したものです。

国立大学の金門大学ですが、台湾教育部の統計によると現在、本大学の学生総数10,061人中宿舎を必要とする学生が4,314人にいます。それに対して、学校側が提供できるのはたった1,189人分だけです。不足率が72%とは高すぎますね。

一方、私立の淡江大学は学生総数27,041人中宿舎を必要とする学生が14,175人にいます。それに対して、学校側が提供できるのは僅か3,885人分だけです。不足率は72%です。このランキングをみると、私立大学のほうが圧倒的に不足率が高くなっています。

台湾の大学では、宿舎に入るには抽選で当選しなければならないところが多いです。つまり、運次第ということになります。落選した学生は校外で見つけなければならないので、経済的負担が更に高くなります。

開講授業の削減数によるランキングワースト10校

(出所:反教育商品化聯盟のfacebookサイトより抜粋)

注意:今回の学校調査には、科技大学系列は対象外となっている。

上の図は、開講授業の削減数によるランキングワースト10校を国立、私立別に示したものです。国立大学では、高雄師範大学が直近3年で238科目、削減ペースが0.188でワースト1位となっています。また、授業の削減数だけでみると、政治大学301科目で一番多くなっています。

一方、私立大学では、大同大学は直近3年でなんと691科目、削減ペースが0.477でワースト1位となっています。国立大学と比べると私立大学のほうが削減ペースがずば抜けて高くなっています。

非常勤講師の削減数によるランキングワースト5校

(出所:反教育商品化聯盟のfacebookサイトより抜粋)

注意:今回の学校調査には、科技大学系列は対象外となっている。

上の図は、非常勤講師の削減数によるランキングワースト5校を国立、私立別に示したものです。日本同様、台湾の各大学でもコスト削減のため専任講師を雇わず、非常勤講師で授業を開講しているところが多くなっています。しかも、大学側の勝手な都合で非常勤講師は簡単に切り捨てられます。

私立淡江大学が断トツでワースト1位となっています大学側が200人の非常勤講師を削減しようとしたところ、本大学の教員と学生が抗議運動をおこしました。その結果、大学側は本削減計画を取り消しました。

また、「学生と教師の比率」による統計では、世新大学はワースト1位でした。本大学は、昼間学生総数10,711人に対して講師アシスタントを含む専任講師の数は僅か319人、学生33,58人に対して講師1人の割合となっています。これでは、学生一人一人に充実した教育を提供することは難しいですね。

ちなみに、OECD(経済協力開発機構)によると、一国の大学における学生と講師の平均比率は15.8が標準とされています。つまり、講師一人に対して学生15.8人が標準だといっているわけです。今回の「2017學店經營大學排行(2017年ブラック経営大学ランキング)」では、大学75校のうちこのOECDの標準を満たしたのは僅か10校だけ、大多数の大学では講師一人に対する学生の比率は20~30人でした。

2017學店經營大學排行(2017年ブラック経営大学ランキング)」の良し悪し

今回、このランキングが発表されたことでどんな良し悪しがあるのでしょうか?

良い点:

◎台湾の高校生や保護者が大学進学先を選ぶ際のひとつの参考資料となる。

◎マスコミによって報道されることで、各大学に今後の経営方針や学生への教育サービスを改善する意識が多少期待できる。

悪い点:

◎本調査の内容の正確性がどこまで信頼できるのかが曖昧。

◎各大学の今後の経営に大きな影響を及ぼし、風評被害によって経営難に陥る危険性もありうる。

大學を選ぶ際に日本の高校生が重視すること

日本の高校生は、大学を選択する際にどんな点を重視するのでしょうか。

日本の高校生の大学選択の基準

データは少し古いのですが、高等教育研究室という機関が2013年に全国の高校3年生(大学進学先の決定した卒業間際の高校生)とその保護者各1,181名に、大学の選択で何を重視しているか、高校生の大学選択基準に関する調査を行った結果をまとめたものが以下の図1と図2です。

図1

 図1は、進学動機と大学選択のパターンをクロス集計したもので、ここでいう進学動機は、以下の4つのパターンに分けられます。

① なりたい職業があって、それに就ける大学・学部を選んだ
② 学びたい学問があって、それが学べる大学・学部を選んだ
③ 特に職業や学問にはこだわりがないが、よい大学に入ることを目指して頑張った
④ 特に職業や学問にはこだわりはなく、自分の成績で入れる大学を選んだ

図1で目を引くのは、特に就きたい職業、学びたい学問がない(③・④)生徒で、教師・友人・保護者の勧めが30%前後と大きな割合を占めていることです。そこで、この「人の勧め、かかわり」を更に詳細に見たものが図2です。

図2は、「教師・友人・保護者の勧め」を更に詳しく見た内訳です。帯グラフ中のパーセンテージは、全体の中での割合を示しています。(たとえば図1の①の「教師・友人・保護者の勧め」20.3%中、教師の勧めは8.8%が占める、というように細かい内訳が示されています。)

 

図2

(出所:高等教育研究室「、高校生の大学選択基準に関する調査」)

図2見ると、まず「教師の勧め」が全体的に比率が高い事がわかります。志望校を決める際に、高校の教師の影響はかなり大きいようです。また、特に進学に職業や学問の目的を持っていない生徒(③・④)には、保護者も強い影響力を与えていることがわかります。これらと比較すると、友人同士の情報交換や塾などの影響は軽微となっています。
(引用元:高等教育研究室「、高校生の大学選択基準に関する調査」)

台湾の大学(院)留学を考えている日本人へ!!!

今回、いろんな統計資料みて台湾のブラック経営大学について考察しました。もちろん、ひとつの統計に過ぎないので、今回の結果が絶対的なものいうことはできません。しかし、少なくともこれから台湾への大学(院)留学を予定されている人にとってはひとつ選考の際の材料になると思います。

これはあくまでぼくの個人的な意見となりますが、それでも可能であれば、やはり国立のトップ大学に進学することを強くお勧めします。それはなぜか?国立トップ校ともなれば、学費は私立に比べて安いケースが多いですし、当然優秀な教師陣が多いので、その分高水準の授業を受けることが期待できます。また、トップ校となると政府からの補助金も多いので、学校の設備や学習環境も良いことが推測されます。

また、台湾を含め海外の多くは学歴社会ですから少しでも有名な大学を卒業しておくことで、将来のキャリアに活かすことができる可能性が高くなると思います。

 

 

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投稿者: Dr.K

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