40歳からの博士課程への挑戦!!


ぼくは、今年台湾の博士課程に進学することが決まりました。そこで、これから台湾の大学(学士、修士、博士)に正規学生として留学を目指す日本人のために少しでも役に立つ情報を発信しようと思います。

 

今年40歳のぼくが台湾留学を決意した理由

この年齢で台湾留学を決めるのは正直かなり考えました。日本人的思考でいうと、リスクが高すぎるからです。しかし、自分の人生哲学である「好きなことをする、したくないことはしない。」をこれまで守ってきたので、このまま自分の好きなことに突っ走ることにしました。昔、台湾での生活経験がある自分にとって日本での生活はどこかしら満足できないところが多く、いつも心にもやもやとしたものを感じていました。日本は、確かに治安、食事、衛生面など他国と比べてずば抜けて優れているとは思います。しかし、日本にいるぼくは日々の生活が楽しくないのです。過去を振り返ってみると、台湾にいたときの自分が一番輝いていたと思います。そこで、やっぱり台湾に戻りたいという気持ちが強くなり、自分の気持ちに素直になろうと決めました。

 台湾に移住したら、当然現地で仕事を探さなければいけません。しかし、たとえ台湾といえどもこの年齢で就職活動をしても日本同様に苦労することは目に見えています。そこで、台湾の博士課程に進学し、中国語と英語を使いながら専門知識を身につけようと考えました。ぼくは最終的には台湾の大学で教授か研究機関で研究院になりたいと考えているので、そのてんを考慮すると最低限博士号を取得していないと話にならないので、博士課程進学を決意しました。

 

〇台北ではなく、台南を選択した理由

其の一:成功大学に合格したから。

其の二:台南は物価が安い上に、B級グルメのお店が多いから。

其の三:台北は過去に住んだことがあり、正直あきたから。

其の四:台湾南部の生活習慣や文化に関するブログを書いてみたいから。

 

注)B級グルメとは、安価で、贅沢でなく、庶民的でありながら、おいしいと評判の料理のこと。

 

〇博士課程での専門分野

ぼくが志望する専門分野は、台中関係、中国と東南アジア地域における政治、経済、外交関係です。その理由は、大学時代の専門分野がアジア文化であったこと、そして、過去に外務省専門調査員として、主に中国の政治経済についての研究調査をしていたことがあります。もともと、語学以外に台中関係や東南アジアの政治経済について興味を持っていました。2016年5月に蔡英文政権となり、現在中国政府が進めている一帯一路政策など、まさにアジア情勢がこれから激変していくなかで、ぜひこの領域における研究をしたいと強く思いました。

 

 

〇大学院受験の結果

1 国立政治大学院東アジア専攻       →不合格(5/12 學校のHPで発表)

2 国立成功大学院政治経済専攻       →合格(5/20メールで合格通知到着)

3 国立中山大学院中国・アジア太平洋地域専攻→合格(5/31メールで合格通知到着)

 

〇台湾の大学の申請時期

ぼくが申請した国立大学に基づいていうと、台湾の国立大学の申請期間は例年1月から3月末までのところが多いです。もちろん、大学によって申請期間が違うと思うので、なるべく早く自分が申請しようとする大学のサイトを確認したほうがいいです。

 

〇大学の申請から入学までにおける一連のスケジュール

 

1月~3月末  大学の申請期間

 

5月~6月    大学の合否結果、入学の意志を大学側に連絡する

        5/12 政治大学の合否発表 

        5/19 成功大学の合否発表

        5/31 中山大学の合否発表

 

7月~8月   台湾留学のビザ申請の必要書類の準備、自分の語学力の強化、宿舎申請等

 

   8月末  居留ビザの申請

 

    9月    台湾へ出発

 

       9月中旬  授業開始

 

〇国立大学の申請費:1コースあたりNT$1,500(学校による)

 

〇台湾の大学申請の方法

昔と違い、最近の大学の申請方法がずいぶんと便利になりました。もちろん、大学によって異なります。ぼくが申請した政治大学は相変わらずの応募書類の郵送によるやり方でした。ですから、紙ベースでそろえてそれを日本からEMSで送りました。正直、面倒くさかったです。一方、成功と中山大学はオンライン申請でした。書類も一切送る必要なし。ただ、応募書類をそろえて自分で書類を全てPDFファイル化しなければなりません。そして、大学のサイト上にアップロードして完了です。必ず、提出締切期限までにアップロードしましょう。

 

〇ここだけの話

〇大学によって申請方法が違う?

中山大学の申請費はなんと無料でした!!なんとも気前がいいですね。また、成功大学は申請費NT$1,500でなんと2コース申請することができます。通常はNT$3,000しますからお得ですね。そして、成功大学の申請費はオンライン上でクレジット決済ができ、とても便利でした。一方、政治大学は銀行振込或いは直接大学が指定する窓口で支払う必要があります。その際、支払い証明書をもらい応募書類に添付します。日本からの銀行送金だと手数料が高いので、台湾にいる知り合いに頼むといいですよ。領収書を後日郵送などで配達してもらえば問題ありません。オンライン申請は大変便利ですが、ひとつの問題点として手元にスキャン機能のあるプリンターが必要になることです。大学の卒業証明書などをPDFファイル化するにはスキャンする必要があるからです。

 

〇提出期限を過ぎてから気付いた提出書類の不備、どうしよう?

 提出期限までにオンライン申請が完了した後に、大学側より一通のメールが届きました。内容は提出書類に不備な点があるので、確認の上再度アップロードするようにという内容でした。しかも、そのお知らせメールが届いたのは提出締切期限が過ぎてから1週間後のことでした。日本であれば、締め切りを過ぎた後は一切アウトなケースがほとんどですが、台湾の場合はなんというか規則がそこまで固くないなと思いました。ちなみに、今回応募した中山と成功の両大学から提出書類不備連絡メールがきました。ちなみに、書類不備と書いていますが、ぼくが提出した申請書類は全て問題なかったのですが、スキャンした書類の文字色が薄かったため再提出しました。

 

〇オンライン申請に伴う推薦状の提出はどうするの?

まず、政治大学は推薦状の提出は不要でした。次に、中山大学と成功大学の2校についてですが、推薦状の提出方法については2通りあります。ひとつめは、卒業大学の恩師である教授や職場の上司に推薦状を書いてもらい、郵送で大学におくる方法です。ふたつめは、オンライン上で推薦状を提出する方法です。まず、オンライン上に推薦者の記載項目があるので、推薦状を書いてもらう教授や上司の名前とメールアドレスを申請者が明記します。すると、志望大学側よりその登録した推薦者宛てにメールが通知され、推薦者はそのメールの指示に従い、オンライン上で推薦状を書いて提出という流れになります。当然、推薦者側からしてもこの方式のほうが一番楽だと思います。ちなみに、推薦状は英語と中国語のいずれかでの明記となります。ぼくはこの方法でやったので、別途申請書類を直接大学側に郵送することは一切していません

 

〇語学証明書について

台湾の大学に申請する際に通常、語学能力証明書の提出を求められます。台湾では、志望学科を問わず中国語と英語の両方の証明書の提出が一般的となっているケースが多いです。そこで、中国語であれば台湾版中国語試験であるTOCFL(華語文能力測驗:http://www.sc-top.org.tw/index.php)または新HSK(https://www.hskj.jp/level/)のいずれかの証明書を早い段階に取得しておきましょう。申請時の目安ですが、大学によって要求レベルは多少異なりますが、だいたいTOCFLで基礎級から流利級、新HSKで2級~3級となっています。しかし、正直この程度のレベルでは大学の授業についていくのはきついと思います。特に、中国語での筆記試験やレポート作成では相当苦労すると思います。事実、ぼくは台湾の修士を卒業していますが、当時のぼくはTOCFLで精通級(レベル6)相当、旧HSK10級をもっていましたが、それでも相当苦労しました。ですから、今からでもいいので毎日中国語の学習を継続することをお勧めします。

 次に、英語の証明書についてですが、多くの大学ではiBTやIELTSの提出を求められます。iBTだと60~80前後、IELTSだと5.0~7.0前後が目安となります。僕はIELTSの資格をもっていましたが、有効期限切れのため応急手段としてTOEICを提出しました。ちなみに、このときのぼくの点数は815でした。でも、これは低すぎると思います。最低900前後あるほうがいいと思います。台湾の大学に進学すれば、英語をさけることはほぼ不可能なのでその点を踏まえて、英語も学習しておいたほうがいいです。

 

〇大学の学士を目指す高校生の方へ

現在、現役高校生あるいは高校卒業したての方に対してぼくからのアドバイスをお伝えします。なかには、高校で中国語をある程度勉強して日常会話程度のレベルの方もいらっしゃると思います。高校卒業後、ストレートで大学に進学したい気持ちもわかりますが、ここは我慢をして台湾の大学付属言語センターで中国語を最低1年、できれば2年くらい勉強してから台湾の大学を受験されることをお勧めします。なぜなら、中国語学習歴たかが1~3年程度のレベルで現地の大学で台湾人大学生と一緒の講義を受けるのは大変ハードだからです。もちろん、語学センスのある人はこの限りではありませんが。

中途半端なでレベルで大学に合格できても結局苦労するのは自分です。物事には順序というものがあります。まずは焦らず、基礎をしっかりと学んでいきましょう。

 

〇外国人は合格しやすいのか?

一般的に日本の大学は入学が難しく、卒業は簡単といわれています。では、外国人が台湾の大学に入学するのはどうなのか?台湾人学生と比較するという前提なら簡単です。また、大多数の台湾の大学は書類選考のみで合否が決定します。もちろん、中にはスカイプや直接面談方式による面接を採用しているところもあります。ぼくの独断で言えば、「台湾の大学に入学するのは簡単ではあるが、すべる人はすべる」ということです。まあ、当たり前の話なんですが志願者全員が合格するなんてことはあり得ません。定員枠があるわけですから。ただひとつ言えるのは、書類選考を突破するためのノウハウはあるわけで、ぼくは台湾で修士を取得している経験もあるので、どうすれば合格できるのか、そのポイントがおおまかですがわかります。ゆえに、台湾の志望大学数も3校だけに絞り、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という手法は取りませんでした。なかには、5校以上も受けて全滅という人もいます。ですから、これから受験を予定されている人は、来年に向けてまだ十分な時間があるわけですから、今から研究計画書の作成などについて準備をはじめるのも堅実なやりかただと思います。

 

〇台湾の大学を卒業するのは簡単なの?

台湾の4年制大学は外国人でも真面目に学習していれば4年で卒業できるようです。しかし、大学院になると話は変わってきます。修士についていえば、通常は2年間ですが台湾人でも2年ストレートで卒業する人はあまり多くありません。学校によって多少の違いはあるでしょうが、台湾の教授が院生に求めるレベルがある程度高いようです。事実、僕は修士を取るのに4年を要しました。といっても、そのうち1年半は韓国に留学していましたので、実際には2年半での卒業ということになります。また、在学中は仕事もしていました。   

何が何でも2年で卒業したいという人は、大学受験前に志望大学について2年で卒業できるかどうか十分に調査したほうがいいです。博士課程となると早くて3年、平均4~5年というところではないでしょうか。結論は、「台湾の4年制大学は4年で卒業可能だが、修士、博士課程の卒業はけっこう難しい」ということになります。

 

〇日本から台湾の大学に申請する際に留学代理店を利用するべきなのか?

ぼくの答えは「NO」です。正直、お金の無駄です。確かにお金を払えば、面倒な作業や疑問に対する返答は代理店がしてくれます。しかし、その費用は数万円以上もします。それに代理店があなたの大学合格を保証してくれるわけでもなく、合格したときだけその代理店の実績としてうまいようにあなたの名前を利用するだけです。また、悪質な代理店も存在します。

それにこれからの自分の人生を左右する大事なことをなぜ代理店ごときに依頼するのか、ぼくには理解できません。大学のリサーチや申請書類などは自分でネットで調べればできることです。「自分のことは自分の力でしましょう。自分のためでしょ!!」それに、個人で大学生活のブログを書いている人もたくさんいます。実際に現地で大学生活をしている先輩たちに質問するほうが信頼できます。丁寧に質問すれば、多くの人はあなたの質問に答えてくれます。実際にぼくも質問をしたことがあり、貴重な情報をいただき大変ありがたかったです。わからないことがあれば、ぼくに質問してください。わかる範囲でお答えします。

 

〇志望大学への合格の可能性を限りなく高くする方法とは?

ご存知の方も多いと思いますが、台湾社会は完全なコネ社会です。つまり、どれだけの人脈を持っているかが台湾ではあなたの将来、しいては成功に大きく影響します。大学受験も同じです。日本社会では「コネ」に対して負のイメージがつきまといますが、台湾では使えるコネは何でも使うべきです。別に違法なことをしているわけでもありません。ひとつの手段です。では、台湾に何のコネもないあなたが大学合格のために何をすべきなのか?についてお答えしましょう。

 まずあなたが行きたい志望大学のリストを作成してください。そして、志望大学の学科の担当教授、できれば学部の主任クラスの人にメール(中国語か英語で)を書きます。内容は、「あなたがその大学の受験を希望している。今度、台湾へ旅行に行く際にぜひ、授業を見学させていただきたい。」という感じでいいと思います。そして、アポがとれたら実際に時間をみつけ台湾に行き大学訪問しましょう。滞在期間中に志望大学リストに書いた大学を全て訪問できるとベストです。そこで、学校の教授にあなたの名前と顔を覚えてもらいましょう。帰国後は、感謝の意を込めたメールを送信します。その後は、月1回くらいのペースでいいので、教授の最近の様子や自分の専門分野における質問などをするといいでしょう。とにかく、好印象を相手に植え付けることが大事です。こうすることで、あなたと教授の間にはコネができるわけです。絶対合格できるとは言えませんが、他の候補者に比べて明らかに合格の可能性は高くなるでしょう。この方法は、特に大学へ申請するにあたりあまり自己アピールできることがないという人にとっては有効な方法だと思います。

 

〇台湾の修士論文、博士論文はどのくらい書くのか?

ぼくの経験にもとづいていえば、僕は中国語でA4サイズ104ページ書きました。A4サイズ約1000文字として、目次や参考文献のページを除いた文字数は約10万文字前後です。

実際の製作時間は約3か月でした。それでも修士論文で85点を取って卒業できました。博士課程の先輩の話では、博士論文はA4サイズ150ページ、多い人だと200ページくらいだそうです。まあ、何ページ或いは何文字書かなければいけないのかは大学の規定によるところが多いです。要は、あなたが何に重点をおくかだと思います。つまり、卒業できればいいだけなのか、あるいは論文を自己満足いくまでしっかりと書き上げるのかということになってくるでしょう。

 

〇台湾の卒業試験(論文口頭試験)はどんな感じなの?

博士論文の卒業試験については知らないので、修士論文の卒業試験について書きます。修士論文の卒業試験には、通常、自分の指導教授および同じ大学院の教授1名、外部から2名の教授の合計4名の試験官によって行われます。卒業試験当日の1時間まえくらいに、受験者は試験会場に到着し試験官のためにお茶やお茶菓子を準備します。一人当たりの費用はNT$200-300程度だったと思います。あとは、プロジェクターとパソコンの接続確認もちゃんとしておきます。プレゼンの発表時間は約20-30分くらいです。プレゼンが終わると各教授の質問が始まります。受験者はこの質問に答えなければなりません。また、教授による論文に対する矛盾点や欠点などの批評が開始されますが、これは相当なプレッシャーになるようですが、ぼくのときは適当に聞いていました。合格するに決まっているからです。なぜ、そんな自信過剰なことが言えるのかというと、台湾人は面子を大変重視します。試験管の一人はぼくの指導教授です。指導教授がこれまでの指導を考慮して、ぼくが卒業試験を受ける資格があると判断したからこそ、卒業試験が行えるわけです。もし、この卒業試験でぼくが落ちるということは、つまりは指導教授の面子がつぶれるわけです。他の3名の試験管官もよほどのことがない限りぼくの指導教授の面子をつぶすわけがありません。ぼくは、そこまで計算していたので、大変気楽な気分で卒業試験に臨み、結果合格して卒業することができました。さて、卒業試験を受ける際の注意事項として、2-3名のクラスメイトに当日の卒業試験に出席してもらうように依頼しておきましょう。理由は、試験官が論文の矛盾点や修正必要個所をたくさん指摘してくるので、それを受験者一人でメモることは不可能です。ですから、クラスメイトに当日パソコンを持参してもらって、教授が指摘した事項を記録してもらうわけです。もちろん、レコーダーやスマホでの画像撮影も選択肢としてあげられます。試験終了後、その記録メモをもらって修正作業をします。ぼくのときは、2名の後輩にお願いをしました。後日、バイト代として現金を支払おうとしましたが、受け取ってもらえず、仕方なくバイキング形式の食事をごちそうするということで話はまとまりました。

 さて、卒業試験の合格結果ですが、卒業試験終了30分後くらいに出ました。4名の試験官による審議が行われ最終結果がでます。合格すれば一気に気分が楽になります。

 

〇卒業試験合格後から卒業までの流れについて

卒業試験に合格してもまだ気が抜けません。なぜなら、修士号の卒業証書を取得してはじめて正式な卒業となるからです。合格後、早速論文の修正作業が始まります。これが超面倒くさいです。指摘された点を忠実に修正作業するわけですが、修正作業完了後、各4名の試験官に論文の修正箇所を報告してOKのサインをもらわなければならないからです。一度で終了すればいいのですが、ぼくは苦労しました。よりによって、指導教授がなかなかOKサインをくれず、なかなか卒業できなかったのです。最終的に修正作業が完了するのに約1か月かかりました。その後、完成版の修士論文を数部用意しました。所属の学部に2冊、大学の図書館に2冊、台湾国立図書館に2冊、計6冊を提出した記憶があります。当時は、この修正作業に毎日いらいらいしていた記憶があります。日本の大学院の卒業試験を知らないので何とも言えませんが、本当に面倒くさいの一言でした。でも、修士号の合格証書を手にした時の感動と達成感は何とも言えないものです。やはり、相当の苦労があるからこそ、ゴールに達成したときの思いは何倍もありますね。

 


投稿者: Dr.K

ようこそ、Dr.Kの台湾生活備忘録のサイトへ。
これまでの台湾生活の経験をもとにいろいろ有益な情報を発信していきたいと思います。
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